弁護士の就職・仕事・営業がわかる本(日本法令) [本・雑誌]

法律事務所経営者の立場から面接のポイントを述べたり、就職する側の弁護士のノウハウ、独立した弁護士のノウハウなどが書かれている。

ある法律事務所には200通を超える応募があるとのこと。採用人員は1名。
大変。

一次面接を終えて、事務局の人も交えて今度食事でもいかがですか、というのが最終面接らしい。
二次会、三次会になって、もしカラオケがあった場合には、そのときは率先して歌ってください、との記述には、微笑。
さらに、そのときは、自分の趣味に走ってはならず、連れていってくれた弁護士の年代に合わせた曲を察して歌いましょう。。。。

ううむ。
微に入り細を穿つというのは、こういうこと?

驚いた記述。
翌日には、御礼メールを送りましょう、とか書かれている。

ことほど左様に、「手取り足取り」されなければいけないほどに、「イマドキ」の若者はスポイルされているというのか。
ビジネスの基本中の基本だろう。即日ないし翌日午前中の挨拶メールなるものは。

もしかしたらこういう行為を習慣づけているひとというのは、少ないのかもしれない。
以前、ある取引先の方に言われた。
打合せが終わって、いつもその日のうちにメールをいただいたことは、特に印象に残ります、と。
自分には当たり前のことだと思っていても、そうでないことというのはあるみたいだ。

この本。
ムック形式、B5判、120頁で1500円。
高いのか安いのか。
少なくとも、非常にいいアイディア。
事務所の宣伝にはなるし、ねw

それにしても、初めて知ったのだが、岩出誠弁護士の「ロア・ユナイテッド法律事務所」のもともとの由来は、「Law Office Iwade」だったわけね。
なんでまた航空会社みたいな名前にしたのかなあ、とつねづね思っていたのだが、疑問は氷解。

同事務所パートナー中村博弁護士の「人脈のつくり方」は、なるほどなあ、と。
「あたりまえのことをあたりまえにする」という基本こそが、大切なんだろうな、と。

逆にいえば、ことほど左様に、社会常識というのか、ごくごくあたりまえのビジネスの基本が、若い弁護士たちには求められているということになる。
司法試験合格者が、かつての旧試の500人時代から1000人に増加したとき、こういう議論はあったのだろうか。現在では毎年2000人という時代。たしかに、量としてのインパクトはある。

さらに受け皿としての法律事務所の採用人員は、この経済状況では手控えの傾向にあるのだろう。
ただ、そのこととこの本の企画の中で、「みだしなみは整えて」レベルの記述があることとは、どういう関係に立つのか。

やはり、「あたりまえのことができない」修習生(若者)というのが出てきているのか。
いや、そんなことは想像したくない。
単に、需給バランスの問題にすぎないのであって、ビジネスの基本を理解できていないひとが落ちるわけではなかろう(中には、そういうひとがいても、ちっともおかしくはないと思うが)。

いずれにしても本書を企画した日本法令の編集者に拍手。
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